【まちづくりコラム】”数字”からみる鳥栖 Vol.1

     

まちづくりコラム担当の井手口です。

 

鳥栖のまちの未来を考えるには、情報集約とその分析が必要だと思います。

 

今回からの私が担当するまちづくりコラムでは何回かに分けて、鳥栖を分析してみようと思います。

 

鳥栖市民の合言葉は“鳥栖は何もない”

 

あっという間に9月が過ぎようとしています、ということは、まちづくりの専門家として私が鳥栖に通勤を始めて1年と10カ月を過ぎようとしています。

 

認定NPO法人とす市民活動ネットワークが運営するまちづくりスポット鳥栖のチーフとしてまちを眺めていて不思議なことがありました。

 

「鳥栖には何もないもんね!」

 

福岡市在住の私からするとそんなはずないと思うのですが、鳥栖市民の皆さんとお話をすると結構な割合でこの言葉が出てきます。

 

ただ、この言葉は福岡で聞いても似たような言葉が返ってきます。

 

「福岡ってお客様が来てくださったときに連れていったり、紹介するのに困るのよね…」

 

これは、表現は違えど同じことを言っているような気がするなぁと思うのです。

 

しかし、これは感覚のお話…数字的にはどうなっているのかを見てみたいと思います。

 

鳥栖市は予想以上に中堅の世代が集まる街

さて、読者の皆さんに質問です。

 

鳥栖市は20代、30代、40代が一番集まる月はいつでしょう?そして、その時間帯はいつ頃でしょう?

<答えはグラフの下にあります>

 

下のグラフは鳥栖市に20代~40代の人が鳥栖市にどれだけその時間帯にいるのかの統計(人口滞在統計)を独自に取りまとめました。

 

(出典:株式会社NTTドコモ・株式会社ドコモ・インサイトマーケティング「モバイル空間統計®」)

 

なお、上記のグラフは、青:10時 赤:14時 緑:20時。点線は平日、実線は休日となっています。

 

先ほどの答えは11月の休日の14時頃。

 

そう、これからが1年の中で、一番鳥栖が賑わいを見せる時期ということが分かります。

 

想像すると、サガントスのシーズンのラストが11月末から12月にかけてあります。

 

佐賀のバルーンフェスタも11月ですし、鳥栖駅前の中央公園で開催されるイルミネーションも11月の末に点灯式があります。

 

確かに、20代~40代が集まりそうな要因がありそうです。

 

もう少し、詳しくグラフを見てみましょう。

 

まず、鳥栖市には(14時)⇒(10時)⇒(20時)の順に人が集まっていることが分かります。

 

そして、一番少ないのが7月というのも分かります。

 

鳥栖山笠や色んな夏のイベントがあるのですが、この時期に一番少ないのは余計に賑わいに対して空振り感を持ってしまいそうですね。

 

また、平日(点線)と実線(休日)で比較すると、朝と昼、夜で傾向が違うことが分かります。

 

朝は休日よりも平日の方が多いですが、昼と夜は逆となり平日よりも休日の方が多いことが分かります。

 

朝と夜は比較的一年間を通して、休日と平日の差が少ないことが分かります。しかしながら、昼は常に休日が多く、その差は多い時で3000人を超えているということです。

 

他にもいろいろな見方ができると思いますが、とりあえず、この辺りが鳥栖の20代~40代の人達の動きということが見えてくると思います。

 

続けて、20代、30代、40代の各世代を細かく見てみましょう。

(出典:株式会社NTTドコモ・株式会社ドコモ・インサイトマーケティング「モバイル空間統計®」)

 

なお、上記のグラフは、黄色:40代 赤:30代 緑:20代。点線は平日、実線は休日。薄い色は朝、濃い色は夜、中間は昼。

 

何と…鳥栖市で一番多いの世代は40代、次いで30代20代と続きます。

 

確かに子育て世代の人口が多いことが分かります。

 

また、どの世代も共通で(14時)⇒(10時)⇒(20時)の順に人が集まっていることもわかります。

 

そして、その人口移動は各世代において、多い時には1日(※1)2500人もいるということもわかります。

(※1 11月の20代の休日)

 

ここで一つ鳥栖市の課題が見えてくるのではないでしょうか?

 

「鳥栖市を朝から晩まで楽しめる街にできないだろうか?」

 

平日、休日に関わらず昼にピークを迎えるということは、鳥栖に来る(通過する人も含む)動機があるということは明白です。

 

ということは、「途中下車ふらっと立ち寄る」という機会をつくることができればいいのではないでしょうか?

 

そして、それを鳥栖内外に発信する事が求められるので、鳥栖PLUSではそれを実現したいと考えています。

 

もし、これが実現できることができれば、鳥栖の滞在人口が増えることも考えられますし、昼と夜の滞在人口の差を縮めることができると思うのです。

 

鳥栖PLUSでは、「鳥栖市をからまで楽しめる街にできないだろうか?」という取り組みにご賛同いただけるメンバーを募集しています。

 

個人から事業者、行政関係者などの皆様と意見交換をして、できることから始めていきたいと考えています。

 

 

この記事を作成には、地域経済分析システム(RESAS:リーサス)を活用しています。

地域経済分析システム(RESAS:リーサス)は、地方創生の様々な取り組みを情報面から支援するために、経済産業省と内閣官房(まち・ひと・しごと創生本部事務局)が提供しています。
自治体職員の方や、地域の活性化に関心を持つ様々な分野の方によって、効果的な施策の立案・実行・検証のためなどに広く利用されています。

 

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:鳥栖PLUS 編集部

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